- 哀愁(あいしゅう)
もの悲しくも美しい感情。秋や夕暮れなど、特定の風景と結びつきやすい。 - 儚い(はかない)
すぐに消えてしまうもの。命、夢、感情など、消えゆくものに対する美しさを含む。 - 沈思(ちんし)
深く静かに考えにふけること。時間や周囲を忘れて没入する心の状態。 - 耽美(たんび)
美に陶酔し、現実を離れた世界に浸ること。幻想的な芸術や文学によく用いられる。 - 朦朧(もうろう)
意識や視界がぼんやりとすること。夢の中のような感覚に近い状態。 - 懐柔(かいじゅう)
心をやわらげること。幻想的な心理変化に響く。 - 幽思(ゆうし)
静かで深い思索。夜や静寂と相性が良い。
5. 神話や伝承に宿る幻想的な和のファンタジー表現
古くから語り継がれてきた日本の神話や民間伝承には、幻想的でミステリアスな言葉が数多く登場します。「常世」や「妖し」のような表現には、現実を超えた異世界や霊的な存在の気配が感じられます。
- 常世(とこよ)
神話に登場する、死後の世界または不老不死の理想郷。現世とは異なる永遠の世界を意味する。 - 黄泉(よみ)
死者の国。『古事記』や『日本書紀』に登場し、死後の世界の暗く静かな場所とされる。 - 高天原(たかまがはら)
日本神話における天上界。神々が住まう理想の場所で、幻想的な始原世界。 - 神籬(ひもろぎ)
神を一時的に招くための神聖な場所。自然の中に神を宿すという日本の宗教観を象徴する語。 - 依代(よりしろ)
神霊が宿る対象。木、岩、人間などが神の依り代となるという信仰に基づく表現。 - 神楽(かぐら)
神を迎え、神に奉納する舞や音楽。神聖な場での芸能で、幻想的な空気に包まれる儀式。 - 御霊(みたま)
神や死者の魂。人に害をなすものもあれば、守護霊として敬われるものもある。 - 禍津日神(まがつひのかみ)
災厄や不浄をもたらす神。神もまた陰陽両面を持つという、日本神話の深い世界観を表す。 - 妖(あやかし)
人知を超えた不思議な存在。妖怪、幽霊、神秘的な力を持つ存在の総称。 - 鬼火(おにび)
夜の墓地や川辺に現れるとされる青白い火。霊的な存在と関係づけられる自然現象。
- 物の怪(もののけ)
人に害をなす霊的存在。人の怨念が具現化したものとされることもある。 - 付喪神(つくもがみ)
長年使われた道具に宿る精霊。人間と物との関係性から生まれる幻想的な観念。 - 天狗(てんぐ)
山の霊的存在とされる妖怪。人間の姿を持ちつつも、神秘的な力を持つ異界の住人。 - 狐火(きつねび)
狐にまつわる怪異現象で、夜間に現れる不思議な光。民間伝承で語られる幻想的な自然現象。 - 神隠し(かみかくし)
人が突然姿を消す現象。神や妖怪に連れ去られたとされる、異界への入口のような概念。 - 霊峰(れいほう)
神霊が宿るとされる山。富士山や白山など、自然信仰と結びついた神聖な存在。 - 龍神(りゅうじん)
水を司る神であり、龍の姿を持つ。自然の力と結びついた日本的な神霊の象徴。 - 神託(しんたく)
神からの言葉や啓示。巫女や神官を通じて受け取るとされる神秘的なメッセージ。 - 祟り(たたり)
怨霊や神仏による災い。目に見えない力が人々に影響を与えるという日本的な信仰観に基づく。 - 結界(けっかい)
神聖な領域を区切るための見えない境界。霊的存在の侵入を防ぐバリアのような概念。
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