❺ 夏の風物詩 ―― 見て、触れて、味わう日本の夏
花火や浴衣、かき氷、打ち水――昔から親しまれてきた日本の夏ならではの風物詩には、情緒と懐かしさが詰まっています。
- 花火(はなび)
夜空に咲く夏の華。祭りや行事に欠かせない風物詩。 - 浴衣(ゆかた)
夏の涼を意識した着物。祭りや夕涼みに着用される。 - 団扇(うちわ)
風を送るための平たい扇。涼を呼び、絵柄も楽しまれる。 - 扇子(せんす)
折りたためる扇。携帯しやすく、舞や贈り物にも用いられる。 - 蚊帳(かや)
蚊除けとして吊るされた布。夏の夜の風景に情緒を添える。 - 線香花火(せんこうはなび)
手のひらサイズの儚い花火。火花の一瞬に情感が宿る。 - かき氷(かきごおり)
削った氷に蜜をかけた夏の甘味。見た目にも涼しげ。 - 流しそうめん(ながしそうめん)
水に流れるそうめんを取って食べる遊び心ある食文化。 - 縁日(えんにち)
神社や寺の縁(ゆかり)の日に開かれる祭りや市。夜店や屋台が並ぶ。 - 夏祭り(なつまつり)
地域ごとの伝統や活気が感じられる、夏の大イベント。 - 金魚すくい(きんぎょすくい)
縁日の遊び。涼を楽しみながら夏らしさを体感。 - 打ち水(うちみず)
道や庭に水を撒いて暑さを和らげる、日本独特の涼の工夫。 - 風鈴市(ふうりんいち)
風鈴を集めた市や祭り。音と涼の文化が感じられる。 - 冷やし中華(ひやしちゅうか)
冷たくさっぱりとした夏の定番麺料理。 - ところてん
海藻から作られた冷たい食品。古くからの夏の味。 - 夕涼み(ゆうすずみ)
日が沈んだあとの涼を楽しむ時間。縁側や川辺での風情。 - 朝市(あさいち)
早朝に開かれる市場。夏野菜や涼を感じる品が並ぶ。 - ラムネ
ビー玉入りの瓶が特徴的な清涼飲料水。夏祭りには欠かせない味。 - 氷柱(つらら/ひょうちゅう)
大きな氷を置いて涼を演出する夏の知恵。 - 風鈴(ふうりん)
再掲を避けてここでは「軒に吊るして夏を告げる音の風景」として再定義。音の風物詩としての役割も強調。
❻ 行事と信仰 ―― 暑さを越える祈りと祭りの心
夏越の祓や七夕、盆踊りなど、夏の伝統行事や信仰に関わる言葉を通して、人々の暮らしと心のつながりを感じ取ります。
- 七夕(たなばた)
織姫と彦星の伝説にちなむ夏の行事。短冊に願いを書く風習がある。 - 星祭(ほしまつり)
七夕にちなむ星に感謝する行事。天体信仰の名残。 - 夏越の祓(なごしのはらえ)
6月末に行われる厄払いの神事。茅の輪をくぐる風習がある。 - 茅の輪(ちのわ)
夏越の祓でくぐる輪。無病息災を願う神事。 - お盆(おぼん)
先祖の霊を迎える仏教行事。夏の大切な信仰の時間。 - 盆踊り(ぼんおどり)
お盆の夜に先祖の霊を慰める踊り。地域ごとに特色がある。 - 迎え火(むかえび)
お盆の初日に、霊を迎えるために焚かれる火。 - 送り火(おくりび)
お盆の終わりに、霊を送るための火。京都の「五山の送り火」が有名。 - 盂蘭盆会(うらぼんえ)
お盆の正式名称。祖霊供養の仏教行事。 - 灯籠流し(とうろうながし)
川に灯籠を流し、霊を弔う行事。幻想的な夏の終わりの風景。 - 地蔵盆(じぞうぼん)
子どもの守り神である地蔵を祀る夏の行事。地域により盛んに行われる。 - 風祭(かざまつり)
風の神を祭る行事。台風を避け、作物を守るための祈り。 - 虫送り(むしおくり)
害虫を追い払う農村の伝統行事。夏の田んぼで行われる。 - 花馬(はなうま)
神に供える馬を花で飾る行事。夏の五穀豊穣を祈る。 - 天王祭(てんのうさい)
疫病除けを祈る夏祭り。祇園祭などが代表。 - 祇園祭(ぎおんまつり)
京都の大祭。疫病除けの信仰と華やかな山鉾巡行が特徴。 - 水無月祓(みなづきばらえ)
水無月(6月)に行う夏越しの祓の別称。身を清め、暑気払いを願う。 - 流灯会(りゅうとうえ)
灯籠を水に流す仏教行事。精霊流しと同義で使われることも。 - 精霊流し(しょうりょうながし)
長崎などで行われる霊送りの行事。賑やかな音とともに霊を送る。 - 夏詣(なつもうで)
近年広まった、夏に神社へ参詣する新たな信仰習慣。
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