食・料理・食べ物に関することわざ、慣用句を集めて一覧にしました。
人が生きていくために必要な『食』にまつわる言葉は数え切れないほどたくさんあります。日本全国で知られているものもあれば、地方に伝わることわざのようなものもたくさんあるのではないかと思います。
ことわざというのは、昔から言い伝えてきた、訓戒・風刺などを内容とする短い句のことです。 今ほど調理法や調理道具がなかった時代に作られた言葉がほとんどですが昔の人らしい的を得たことわざがたくさんありますので、ぜひご覧ください。
『食・料理・食べ物』にまつわる ことわざ 一覧
蟹は食ってもがに食うな
- カニを食う際、害があるというがに(カニのえら)は食ってはいけないということ。
 
鳩が豆鉄砲を食ったよう
豆鉄砲を食った鳩のよう
- 思いがけない出来事に驚いて、きょとんとしていることのたとえ。
 
下種も三食上ろうも三食
- 物事によっては上下貴賤の区別はないことのたとえ。
貴賤=身分の高い人と低い人。 
夫婦喧嘩は犬も食わない
- じきに仲直りするから、他人が仲裁に入るのは愚かなことであるというたとえ。
 
人衆ければ則ち狼を食らう
- 人数が多ければ、人を襲う狼をも殺して食ってしまう。多数の力の恐るべきことのたとえ。
 
犬骨折って鷹の餌食になる
- 鷹狩りでは犬がせっかく骨折って追い出した獲物も鷹に取られてしまう。
 
河豚は食いたし命は惜しし
- ある行為に危険が伴っているのを恐れ、たやすく踏みきれないことのたとえ。
 
祖父は辛労子は楽孫は乞食
- 祖父は苦労して富をつくり、子はそのおかげで楽な思いをし、孫になって安楽に慣れ、家をつぶして、乞食になるということ。
 
縁に連るれば唐の物を食う
- 何かの因縁で思いがけないものと関係ができることのたとえ。
 
君子の過ちは日月の食の如し
- 君子は過ちを犯すことがあっても、日食や月食のように、一時のことであって、すぐにもとの徳性にかえるということ。
 
親は泣き寄り他人は食い寄り
- 不幸に際して、身内の者は心から悲しんで集まってくれるが、他人は食物にありつくために寄り集まる。
 
蚊の食う程にも思わぬ
- 少しも苦痛を感じない。少しも困ったりしない。
 
箸を持って食うばかり
- それ以上はしようがないほど十分に世話をすることのたとえ。
 
据え膳食わぬは男の恥
- 女性のほうから言い寄ってくるのを受け入れないのは、男の恥だということ。
 
小食は長生きのしるし
- 大食をせず養生すれば長生きできるということ。
 
武士は食わねど高楊枝
- 武士は貧しくて食事ができなくても、あたかも食べたかのように楊枝を使って見せる。
 
山椒は小粒でぴりりと辛い
- からだは小さくても、気性や才能が鋭くすぐれていて、侮れないことのたとえ。
 
瓜の蔓に茄子はならぬ
- 平凡な親からは非凡な子は生まれないことのたとえ。
 
釣った魚に餌はやらぬ
- 親しい間柄になったあとは、相手の機嫌をとる必要はないということ。
 
俎板の上の鯉
- 相手の意向や運命にまかせるよりほかに方法のない状態のたとえ。
 
雉も鳴かずば撃たれまい
- 不必要な発言によって災いを招いてしまった人を憐れむこと
 
撒かぬ種は生えぬ
- 何もしないではよい結果は得られないことのたとえ。
 
親の意見と茄子の花は、千に一つの無駄もない
- 茄子は花が咲くと必ず実をつけることから、親の忠告には何一つむだがないというたとえ。
 
いが栗も内から割れる
- とげの多い栗のいがを痛い思いをして割らなくても時がいたれば内側から割れる。
 
鴨が葱を背負って来る
- 好都合であること、おあつらえむきであることのたとえ。
 
餅は餅屋
- 何事においても、それぞれの専門家にまかせるのが一番良いということのたとえ。
 
二匹目の泥鰌
- 一度成功を収めた人や物事に準じて後釜になろうとすること、あるいは既存のものを真似して作られたものなどを意味する表現。
 
柳の下の泥鰌
- 一度うまくいったからといって、いつもうまくいくものではないというたとえ。
 
水清ければ魚住まず
- 水がきれいすぎるとかえって魚は住まない。人格が清廉すぎると、かえって人に親しまれないというたとえ。
 
豚に真珠
- 貴重なものも、価値のわからない者には無意味であることのたとえ。
 
雨後の筍
- 同じような物事が次々と現れ出ることのたとえ。
 
棚から牡丹餅
- 思いがけない好運を得ること、労せずしてよいものを得ることのたとえ。
 
逃がした魚は大きい
- 一度手に入れかけて失ったものは、実際よりも大きく見えるものだということ。
 
朝茶は七里帰っても飲め
- 朝茶はその日の災難よけだから、飲まないで旅に出るなという戒め。
 
油に水
- 油と水は一緒にしてかきまぜても混ざらない。転じて どうしても性質が合わない人の間柄をあらわす言葉。
 
油を売る
- むだ話などをして仕事を怠ける。
 
甘いものに蟻がつく
- 甘いものにアリが群がるように、利益になりそうな所には人が集まる。
 
烏賊ともたことも知れぬ
- どちらともはっきりしないもののたとえ。つかみどころがないこと。
 
網にかかった魚
- 逃げようとしても逃げられない状況にあることのたとえ。
 
淡きを食らい薄きを着る
- 味の淡白なものを食べて薄い衣類を着るという意から。贅沢をせずに粗衣粗食に甘んじて暮らすこと。
 
粟とも稗とも知らず
- 何の苦労もない高貴な生活をいうたとえ。
 
一飯の恩
- わずかな恩義であってもそれを忘れてはいけないという戒めの語。
 
口果報
- 御馳走にめぐり合うこと。
 
食わず貧楽高枕
- 貧しい生活はしていても、心は安らかなこと。
 
剣を売り牛を買う
- 武士が帰農することをいう。
 
乞食の断食
- やむをえずしたことを、自発的に行ったように、
ことさら殊勝に見せかけようとすることのたとえ。  
コンニャクのうらおもて
- どちらとも区別のはっきりしないことのたとえ
 
塩を踏む
- 世間でつらい目にあうこと。
 
渋柿の長持ち
- なんの取り柄もない人が長生きすることのたとえ。
 
食後の一睡は万病丸
- 食後のひと眠りは、健康のために大変効果がある。
 
摺りこ木で重箱を洗う
- 大まかで雑なことのたとえ。
 
摺りこ木棒で腹をきる
- 不可能なことのたとえ。
 
のど元過ぎれば鯛も鰯も
- 口の中には味覚を判断する神経があるが、のどを過ぎてしまえばタイもイワシも同じこと。
 
豆を煮るのにまめがらをたく
- 豆を煮るのに、同じ豆殻を燃料に使うということで、兄弟や仲間どうしが、お互いに傷つけ合うことをいう。
 
焼き餅焼くとて手を焼くな
- 嫉妬(しっと)も度を過ごせば災いを招くから、ほどほどにせよ。
 
青菜に塩
- 青菜に塩をふると、水分が出てしおれるようす。元気がなくしょげていることのたとえ。
 
秋茄子は嫁に食わすな
- 茄子は体を冷やすので、食べ過ぎるのは体に良くないという嫁をいたわる言葉。
 
あつものに懲りてなますを吹く
- 熱いお吸い物を吸って、口の中を火傷した人は、冷たいなますを見ても吹いて冷まそうとすること。 前の失敗にこりて余計な用心をするたとえ。
 
医食同源(イショクドウゲン)
- 中国のことわざ。命にとって医療と食事は同じくらい大切だという意味。
 
一汁一菜(イチジュウイッサイ)
- 一碗のお吸い物と一品のおかず。質素な食事をいう。
 
一に養生・二に薬
- 体調の悪いときは養生(栄養を摂り休む)をするのが一番良い。体調が悪いからといって、直ぐに薬に頼ってはいけないことのたとえ。
 
一網打尽(イチモウダジン)
- 一投のあみで魚を捕らえ尽くすようす。罪人などを一斉に捕らえるたとえ。
 
一粒万倍(イチリュウマンバイ)
- 一粒の種から一万倍もの収穫があること。わずかなものから多くの利益を得るたとえ。
 
一宿一飯(イッシュクイッパン)
- 旅の途中などで、食事と宿を振舞うこと。
 
一尺の薪をくべるより一寸のふたをしろ
- 煮炊きをするときは、火加減も大切だが落としぶたをすることは、さらに大切だという意味。
 
イワシ七度洗えばタイの味
- イワシも不要な油脂を落とせば、タイに勝るとも劣らない味があるという意味。
 
イワシの頭も信心から
- つまらないものでも信心の対象となれば、ありがたく感じること。
 
魚心あれば水心
- 水と魚は離れることができない。親しい関係にあることのたとえ。 自から相手に対し好意を持てば、相手もこちらに対し好意を持ってくれることもいう。
 
雨後春筍(ウゴシュンジュン)
- 雨が降った後に、沢山タケノコが生え出るのようす。増えるのが速く、勢いが盛んなたとえ。
 
うどの大木
- うどの茎は弱くて何の役にもたたない。大きくても弱くて役立たないもののたとえ。
 
うまいまずいは塩かげん
- 調味料もいろいろあるが、微妙な違いで塩ほどに味を左右させる調味料は他にはない。味のきめては塩かげん。
 
うまいものは宵に食え
- 料理には食べて美味しいと感じる適温や状態がり、そのタイミングを逃すと味が落ちてしまう。 美味しいタイミングを逃してはいけないという意味。
 
海背川腹(ウミセカワハラ)
- 魚の焼き方。海の魚は背から焼き、川の魚は腹から焼くとよいという意味。
 
えぐい渋いも味のうち
- あくの強い野菜や柿の渋みなどは好まれないが、それぞれの持ち味でなくてはならないものという意味。
 
海老で鯛をつる
- 海老のような小さな餌で、鯛のような立派で大きな魚を釣ること。少しの元手で大きな利益を上げるたとえ。
 
沖のハマチ
- ハマチは漁が難しく、必ず捕れるとは限らない。あてにならないことのたとえ。
 
鬼も十八、番茶もでばな
- 鬼のように器量の悪い娘でも18歳位になると、女らしさがでてくる。あまり良くない番茶でも、熱湯を注ぎ手早く煎じて熱いうちに飲めば美味しいもの。ものごとにはタイミングがあり、タイミングを良くすればうまく行くという意味。
 
尾ひれをつける
- 魚の尾とひれは数が決まっているのに、さらに尾とひれをつけてしまうということ。実際にはありえないことなどを大げさに話すことのたとえ。
 
解衣推食(カイイスイショク)
- 自分の着物や食べ物などを人に振舞うようす。人に厚い恩恵を施すこと。
 
画餅充飢(ガベイジュウキ)
- 絵に描かれた餅で飢えをしのごうとするようす。空想や想いで自分をいましめようとすること。または、現実逃避をするさま。
 
含哺鼓腹(ガンホコフク)
- 腹いっぱいに食べて、腹つづみを打つようす。民が豊かな暮らしを楽しむこと。鴨が葱を背負ってくる。鴨が葱を背負って来たので、すぐに鴨鍋料理を食べることができたということ。偶然や好都合が重なったことのたとえ。
 
寒鰤・寒鯔・寒鰈(かんぶり・かんぼら・かんがれい)
- 鰤・鯔・鰈は、寒の時期が旬で一番美味しいという意味。
 
牛飲馬食(ギュウインバショク)
- 牛や馬のように、よく飲み食べること。
 
魚懸甘餌(ギョケイカンジ)
- 警戒心の強い魚でも、美味しい餌をつけると簡単に釣れてしまうようす。甘い誘いに注意しないと、失敗してしまうことのたとえ。
 
魚網鴻離(ギョモウコウリ)
- 魚を捕る網に大きい鳥がかかる。求めているものが得られず、別のものが得られることのたとえ。
 
魚遊釜中(ギョユウフチュウ)
- これから煮ようとしている釜で泳ぐ魚。風前の灯火。
 
棄糧沈船(キリョウチンセン)
- 決死の覚悟で戦うこと。
 
錦衣玉食(キンイギョクショク)
- 錦の服、ぜいたくな食事。富のある身分や境遇のこと。
 
琴棋詩酒(キンキシシュ)
- 琴を弾き、碁を打ち、詩をつくり、酒を酌み交わす。風流(粋)な人のたしなみや楽しみ。
 
食うだけなら犬でも食う
- 何もしないで食べるだけなら犬でも出来る。「人間としての値打ちは幸せや意義を感じる事にある」という意味の言葉。
 
腐っても鯛
- 有能な人やものは、多少衰えても十分に役に立つという意味。
 
葷酒山門(クンシュサンモン)
- 生臭いものを食べたり、酒を飲んでいる者は、寺の境内に入ってはならないこと。禅宗の寺門などにある戒壇石という石碑に刻まれている言葉。
 
こんにゃくは体の砂払い
- こんにゃくを食べると、身体の中に溜まっている砂を取ってくれるということ。
 
魚は殿様にもちは乞食に焼かせろ
- 食べ物の焼き方。魚は何度も裏返すと、身がくずれ見た目も落ちてしまうので、殿様のように何もかまわずに焼くほうが良い。もちは焦げやすいので、乞食のようにせっかちで何度も裏返しをする方が良いということ。
 
サシスセソ
- 料理の時に使用する調味料の入れる順番。(主に煮物に使われる)
サ:砂糖 シ:塩 ス:酢 セ:醤油 ソ:味噌 
砂糖食いの若死
- 美味しい物ばかり食べていると、体に良くないといういましめの言葉。
 
山椒は小粒でもぴりりと辛い
- 「山椒の実は、小さいけどすごく辛い」ということから、身体は小さくても元気がよく才能にすぐれていれば、ばかにすることはできないということ。
 
三里四方の野菜を食べろ
- 三里四方(約12キロメートル以内)でとれた野菜を食べていれば、健康で長生きができるという意味。
 
弱肉強食(ジャクニクキョウショク)
- 弱い動物は強い動物に食べられてしまうようす。弱いものは強いものに征服されること。弱者が犠牲となり強者が栄えること。
 
酒嚢飯袋(シュノウハンタイ)
- 大酒を呑み、腹いっぱいに飯を食べるだけで、何の役にも立たない人のこと。
 
酔眼朦朧(スイガンモウロウ)
- 酒に酔い、目も意識もぼんやりし、はっきりしないようす。
 
酔生夢死(スイセイムシ)
- 酒に酔い、夢ごこちで一生を送ってしまうこと。一生何もせず無意味に過ごしてしまうこと。
 
酔歩蹣跚(スイホマンサン)
- 酒に酔い、おぼつかない足取りでふらふらと歩くこと。
 
浅酌低唱(センシャクテイショウ)
- ほろ酔い気分で歌を歌って楽しむこと。小酒宴。
 
粗衣粗食(ソイソショク)
- 粗末な衣服と粗末な食事。簡素な暮らしのこと。
 
鯛も一人はうまからず
- 豪華な食事でも1人で食べるのは美味しくないという意味。食事の雰囲気は大事であることのたとえ。
 
食べてすぐ寝ると牛になる
- 躾をする上でのことば。(小さいうちから、だらなだらしない行動をとるのは良くない)
 
暖衣飽食(ダンイホウショク)
- 暖かい衣服を着ることができ、腹いっぱいに食べることのできる「満ち足りた生活」。物に対しては、満たされた生活のこと。
 
珍味佳肴(チンミカコウ)
- 珍しい味の食べ物とよい肴(さかな)。素晴らしいごちそう。
 
強火の遠火で炎を立てず
- 魚を焼くときの基本。強火で魚の表面に早く火を通し、遠火で肉の内部を乾かさず旨味を逃がさないようにする。炎を立てないのは、必要以上に焦がさないため。
 
冬至かぼちゃに年とらせるな
- 冬至にかぼちゃを食べると、風邪をひかず、しもやけにもなりずらいということ。また、かぼちゃの保存は、冬至までが良いということ。
 
豆腐にかすがい
- 柔らかい豆腐にかすがい(大きな釘)を打ってもきかない。無駄なことのたとえ。「糠に釘」と同じ意味
 
夏は熱いものが腹の薬
- 暑い時は冷たいものが欲しくなるが、冷たいもの(氷・ジュースなど)をとり過ぎると、食事が食べられなくなってしまう。暑くても温かいものをしっかり食べ、体調を整えることが大切といういましめのことわざ。
 
煮え湯に水を差す
- 水を差された「煮え湯」は、お湯としても水としても使えない。どっちつかずで役に立たない物のたとえ。
 
肉食妻帯(ニクジキサイタイ)
- 僧が肉を食べ、妻をもつこと。(禁欲生活を送るべき)
 
日常茶飯
- 毎日のありふれた事柄。
 
糠に釘
- 糠に釘をさしても、効かない。無駄なことのたとえ。「豆腐にかすがい」と同じ意味。
 
糠味噌が腐る
- 糠味噌は元々臭く、これが腐ると我慢のできないような臭いになる。音程や調子がはずれた歌を聴かされたときのたとえ。
 
盗人上戸(ヌスビトジョウゴ)
- 甘い物とお酒のどちらも好むこと
 
杯盤狼藉(ハイバンロウゼキ)
- 宴の後、盃や皿などが散乱しているようす。
 
初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いてもふた取るな
- 釜でのお米のたき方。(火加減) 初めは弱火でだんだんと強火にして行く。どのようなことがあっても、ふたをとってはいけない。
 
花見過ぎたら牡蠣食うな
- 夏場の牡蠣は産卵期にあたり、生殖巣が成熟し毒化しやすくなるため、食中毒を起こしやすい。このようなことからできたことわざ。
 
花より団子
- 花を眺めて詩や俳句などを作るより、花見団子を食べる方が良いということ。風流のわからないことのたとえ。名声や名誉よりも実益を選ぶときのたとえ
 
腹八分に医者いらず
- 腹八分目にしておけば、健康でいられるという養生を勧めることわざ。
 
冷や飯を食わせる
- 冷たい態度であしらうようす。
 
風餐露宿(フウサンロシュク)
- 風の中で食事し、露に濡れて野宿をすること。
 
ふぐは食いたし命は惜しし
- 美味しいふぐを食べたいが、毒が怖いという気持ちを表したもの。良い部分と悪い部分の両方があり、迷うときのようす。
 
二日酔いに迎え酒
- 二日酔いで気持ちが悪いの時に酒を飲むと、気持ちの悪さがなくなる。※お酒で麻痺され一時的に不快感がなくなるだけです。
 
へそで茶を沸かす
- おもしろすぎて、大笑いをするようす。
 
味噌の味噌臭きは食われず
- 熟成しきってない味噌ほど食べられないものはない。むやみに自分の知識を出す人は、未熟だというたとえ。
 
蜜柑が黄色くなると医者青くなる
- 蜜柑の黄色くなる時期は、季節的にしのぎやすくなり、体調・健康が保たれ医者にかかる人が減るという意味。
 
名物に美味いものなし
- 美味しいと評判のものでも、期待が大きすぎると感動するほど美味しく感じられない。評判と実物がつり合わないたとえ。
 
桃栗三年柿八年
- 桃と栗は芽生えてから三年、柿は八年で実を結ぶという意味。ある時期がこないと実は得られないということのたとえ。
 
病は口より入る
- 病気は食べ物が原因で起こることが多く、食中毒や食生活の乱れによっておこる病気が多いという意味。食生活が大切といういましめのことわざ。
 
羊頭狗肉(ヨウトウクニク)
- 看板には羊の頭を出し、実際にはイヌの肉を売ること。見かけと実質が一致しないたとえ。
 
流連荒亡(リュウレンコウボウ)
- 家や仕事を忘れ、遊・狩・酒などの楽しみにふけ、家や仕事を滅ぼすこと。
 
- 上げ膳据え膳 あげぜんすえぜん
 - 何から何まで人の世話になって、自分では何もしなくてよいこと。
 
- 朝酒は門田を売っても飲め あさざけはかどたをうってものめ
 - 朝飲む酒は格別うまいもので、少々無理をしてでも飲むべきだということ。
 
- 医者と味噌は古いほど良い いしゃとみそはふるいほどよい
 - 何事も年月を経た古いものは貴重であり、経験が豊富なものは有用であるということのたとえ。
 
- 意地張るより頼張れ いじはるよりほおばれ
 - 腹が減っている時は意地を張るよりも卑しいと思われようとも食べた方がいいという事.
 
- いつも月夜に米の飯 いつもつきよにこめのめし
 - いつも何の苦労もなく、生活できればいいのにな、という願いを言った言葉。
 
- 憂いも辛いも食うての上 ういもつらいもくうてのうえ
 - 気が晴れないとかつらいなどというのは生きていればこそのことで、食べるにも困るようなことになれば、不平や不満など言っていられないということ。
 
- 飢えては食を択ばず うえてはしょくをえらばず
 - 飢えに苦しむときは、どんなものでも喜んで食べる。困窮している人に、ほんの少し手を差し延べるだけで、深く感謝されるものだというたとえ。
 
- 旨い物は小人数 うまいものはこにんずう
 - ごちそうは小人数で食べたほうがたくさん食べられるということ。
 
- 旨い物は宵に食え うまいものはよいにくえ
 - うまい物は味が落ちないうちに、早く食べた方がいいということ。
 
- 海魚腹から川魚背から うみうおはらからかわうおせから
 - 海の魚は腹からさき、川の魚は背からさくという料理法をいったもの。
 
- お神酒上がらぬ神はない おみきあがらぬかみはない
 - 尊い神様でさえ、みな酒を供えられて召し上がっているの意で、酒飲みが自己弁護に使うことば。
 
- 駆けつけ三杯 かけつけさんばい
 - 酒の席に遅れて来た者に対して、罰として三杯の酒を立て続けに飲ませること。
 
敵の家でも口を濡らせ かたきのいえでもくちをぬらせ
- たとえ敵の家であっても、出された飲食物には口をつけるのが礼儀であり、遠慮して手をつけずにいると失札にあたるというもの。
 
- 食わせて置いて扨と言い くわせておいてさてといい
 - ご馳走をして恩を着せ、義理にも断れない状態にしてから、要求を切り出すこと。
 
- 好物に崇りなし こうぶつにたたりなし
 - 好きなものはいくら食べても害にならない。
 
- 米を数えて炊ぐ こめをかぞえてかしぐ
 - つまらないことにいちいち細かく気を使う人をいい、また物惜しみすることにたとえる。
 
- 五臓六腑に沁みわたる ごぞうろっぷにしみわたる
 - 飲んだものなどが内臓全体に染み込んでいくさま、
染み込んでいくように感じられるほど美味しいもののこと。  
- 酒なくて何の己が桜かな
さけなくてなんのおのれがさくらかな - 花見には酒がつきものだというたとえ。
 
- 酒飲み本性違わず さけのみほんしょうたがわず
 - 酒飲みはどんなに酔っていてもその人の本性は変わらない。
 
- 酒は愁を掃う玉箒 / 酒は憂いの玉箒
さけはうれいをはらうたまぼうき - 酒は心の憂いを取り除いてくれるすばらしい箒(ほうき)のようなものである。
 
- 酒は飲むとも飲まるるな さけはのむとものまるるな
 - 適度になら飲んだほうがいいが、飲み過ぎると体をこわしたり、とんでもない失敗をするから、決して飲み過ぎてはいけないという戒めの言葉。
 
- 酒は飲むべし飲むべからず さけはのむべしのむべからず
 - 人生を楽しくするとか、人との付き合いに必要だという意味では酒は飲むべきである。
 
- 酒は百薬の長 さけはひゃくやくのちょう
 - 適量のお酒は、どんな良薬にも勝るということ。
 
- 里腹三日 さとばらみっか
 - 嫁などが実家に帰って、遠慮や気がねをすることなく腹いっぱい食べること。
 
鯖の生き腐り さばのいきぐさり
- 鯖は外見は新鮮なようでも腐り始めていることがあるということ。
 
- 座して食らえば山も空し
ざしてくらえばやまもむなし - 働かないでいれば、豊富な財産もやがてはなくなるものである。
 
- 空き腹にまずい物なし
すきばらにまずいものなし - 空腹時に食べる物は、どんな物でもおいしく感じるということ。
 
- 膳部揃うて箸を取れ
ぜんぶそろうてはしをとれ - 食事は慌てずに、料理が揃ってから箸を取って食べ始めるものであるということ。
 
- 即時一杯の酒
そくじいっぱいのさけ - 死んだ後に名声を残すよりも、今すぐ一杯の酒を飲んだほうがありがたいということ。
 
- 鯛も一人は旨からず
たいもひとりはうまからず - ひとりで食べるとうまく感じられないことから、食事は大勢で楽しくしたほうがよいという教え。
 
- 馳走終わらば油断すな
ちそうおわらばゆだんすな - もてなしを受けると、その裏(下心)があるものであるから気を付けよう。
 
- 茶腹も一時
ちゃばらもいっとき - 茶を飲んでも、しばらくの間は空腹をしのぐことができる。わずかなものでも、一時しのぎになることのたとえ。
 
- 亭主三杯客一杯
ていしゅさんばいきゃくいっぱい - 客に酒をごちそうする時、遠慮させないために主人が客よりも多く飲むこと。
 
- 隣の白飯内の粟飯
となりのしろめしうちのあわめし - 他人の世話や恩を受けるのは、心苦しく気苦労が多いたとえ。
 
- 匂い松茸味しめじ
においまつたけあじしめじ - 特に、においが、いいものは、松茸、味がいいものは、 しめじである、ということ。
 
- 腹が減っては戦ができぬ
はらがへってはいくさができぬ - まず腹ごしらえをしてエネルギーを補給するべきだというたとえ。
 
- 腹の皮が張れば目の皮が弛む
はらのかわがはればめのかわがゆるむ - 満腹になると自然に眠くなるということ。
 
腹八分目に医者いらず
- はらはちぶんめにいしゃいらず
 - 節制は最良の薬なり。
 
- 腹も身の内 はらもみのうち
 - 腹も体の一部であるから、暴飲暴食は慎めという戒め。
 
- 馬鹿の三杯汁
ばかのさんばいじる - ばか者にかぎって大食をすることのたとえ。
 
- 左鮃右鰈
ひだりひらめみぎかれい - ヒラメとカレイの見分け方をいうもの。両目のある側を奥に、腹を手前にして置いたとき、頭が左にあればヒラメ、右にあればカレイ。
 
- 人酒を飲む酒酒を飲む酒人を飲む
ひとさけをのむさけさけをのむさけひとをのむ - 酒の飲み始めは自制できるが、杯を重ねるごとに乱れ、最後には自制心をなくして乱れてしまうということ。
 
- 美味も喉三寸
びみものどさんずん - 食べ物がおいしいと感じるのはのどを通りすぎる一瞬であることから、楽しいと思うことは一瞬しか続かない、というたとえのこと。
 
- 馬鹿の大食い
ぼかのおおぐい - 大食漢をからかっていうことば。
 
- 目細あれど口細なし
めぼそあれどくちぼそなし - 見る欲望の少ない人はいても、食べる欲望の少ない人はいない。
 
- 酔い醒めの水は甘露の味
よいざめのみずはかんろのあじ - 酒の酔いがさめた時に飲む水は非常に美味であるということ。
 
- 理詰めより重詰め
りづめよりじゅうづめ - 理屈や道理で相手をやりこめるよりも、柔軟な態度で説得するほうがよいことをいう。
 
- 林間に酒を煖めて紅葉を焼く
りんかんにさけをあたためてこうようをたく - 林の中で紅葉を燃やして酒を暖めて味わい、秋の風情を楽しむこと。
 
以上、『食・料理・食べ物にまつわる ことわざ 一覧』を紹介しました。
意外と役に立つことわざが結構あることがわかったと思います。
食に関することわざ、慣用句はこの他にもたくさんありますので、気になる方は辞書などで調べてみるのもいいかもしれませんね。 辞書に載っていないものも結構あったりするっぽいのですが、それは、日本各地の地方に伝わるものだったりするのかもしれませんね。
  
  
  
  
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