③ 悲しみ・哀愁をあらわす言葉
心が沈む感情を表す語には、「悲しい」「寂しい」といった直接的な表現のほか、「哀愁」「愁い」など余韻を含んだ美しい言葉も多く存在します。古典文学に出てくる「あはれ」「うれたし」なども合わせ、深みのある感情語を紹介します。
- 悲しい(かなしい)― 心がつらく沈む気持ち。
- 哀しい(かなしい)― 哀れみや儚さを含む悲しみ。
- 哀愁(あいしゅう)― 物寂しく切ない情緒。
- 愁い(うれい)― 心に沈む悲しみや憂鬱。
- 嘆き(なげき)― 悲しんで嘆くこと。
- 悲嘆(ひたん)― 深い悲しみに打ちひしがれること。
- 哀惜(あいせき)― 人や物を失った悲しみ。
- 哀悼(あいとう)― 死者を悼み悲しむこと。
- 涙ぐむ(なみだぐむ)― 悲しみで涙がにじむ。
- 切ない(せつない)― 胸が締めつけられるような悲しみ。
- 寂しい(さびしい)― 人恋しく心が空虚になる。
- 孤独(こどく)― ひとりぼっちで悲しい状態。
- 侘しい(わびしい)― 心細く悲しい。
- 悲哀(ひあい)― 深く悲しく切ない気持ち。
- 哀感(あいかん)― 哀しみを帯びた感情。
- 悲運(ひうん)― 不幸な運命による悲しみ。
- 哀号(あいごう)― 悲しみで大声をあげて泣くこと。
- あはれ(古語)― しみじみとした悲しみや情趣。
- うれたし(古語)― 心が痛み悲しいさま。
- 慟哭(どうこく)― 声をあげて泣くほど悲しむ。
- 悲愴(ひそう)― 悲しみが深く胸を打つさま。
④ 恐れ・不安をあらわす言葉
未来への不安や、目の前の出来事に対する恐怖を表現する語をまとめます。「怖い」「不安」といった日常的な言葉から、「畏怖」「戦慄」のような文学的表現、さらに古語の「おそろし」「わななく」なども含めて解説します。
- 怖い(こわい)― 一般的な恐怖の表現。
- 恐ろしい(おそろしい)― 強い恐怖や危険を感じる。
- 恐怖(きょうふ)― 恐れおののく気持ち。
- 不安(ふあん)― 先のことに心配を感じる。
- 心配(しんぱい)― 悪いことが起こるかと気がかり。
- 恐慌(きょうこう)― 恐れあわてること。
- 畏怖(いふ)― 畏れ敬うと同時に怖れる気持ち。
- 戦慄(せんりつ)― 恐怖で身が震えること。
- おののく(おののく)― 恐怖や寒さで震える。
- わななく(古語)― 震えあがること。
- 脅える(おびえる)― 怖がってびくびくする。
- 怯える(おびえる)― 同じく、恐怖で震えること。
- 狼狽(ろうばい)― 驚きや恐れで慌てること。
- 動揺(どうよう)― 不安や恐れで心が揺れること。
- 恐縮(きょうしゅく)― 恐れ多く恐縮すること。
- 不気味(ぶきみ)― 正体が知れず不安を感じる。
- 危惧(きぐ)― 悪い結果を恐れ心配すること。
- 懸念(けねん)― 将来を案じて心配すること。
- 畏怖嫌厭(いふけんえん)― 恐れて避ける気持ち。
- 恐怖心(きょうふしん)― 恐れの心理状態。
- おそろし(古語)― 非常に怖い、畏れ多い。
- 畏(かしこし・古語)― 畏れ多く敬う気持ち。
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