❼ 水と涼 ―― 水のきらめきと、涼を求める工夫
川、海、夕涼み、水風呂――水は夏に欠かせない涼の象徴です。視覚・聴覚・肌で感じる「涼しさ」の表現を集めます。
- 涼(りょう)
身体や心がひんやりと感じる状態。古語でも現代語でも使われる。 - 水音(みずおと)
水が流れる音。川や池、滝の音など、聴覚で涼を味わう表現。 - 清流(せいりゅう)
澄んだ川の流れ。冷たく美しい水辺の象徴。 - 小川(おがわ)
細く流れる水路。子どもの水遊びや涼をとる場として描かれる。 - 渓流(けいりゅう)
山あいを流れる清らかな流れ。夏の避暑地として人気。 - 滝(たき)
高い所から水が落ちる景色。視覚と音で涼しさを感じさせる。 - 水辺(みずべ)
川や池のそば。涼を求めて集う場所でもある。 - 湧き水(わきみず)
地面から湧き出る自然の水。清涼感と神聖さを兼ねる。 - 打ち水(うちみず)
再掲に注意しつつ、ここでは「涼を生む行動」として再度紹介。水が蒸発する際の気化熱で地面の温度を下げる。 - 川遊び(かわあそび)
夏の自然と触れ合う遊び。涼しさと解放感を同時に楽しむ。 - 水風呂(みずぶろ)
冷たい水に浸かる風呂。暑気払いとして用いられる。 - 冷泉(れいせん)
山間に湧く冷たい泉。湯治や避暑として古くから親しまれてきた。 - 冷水(ひやみず)
井戸水や山水など、天然の冷たい水を指す。 - 氷水(こおりみず)
氷を浮かべた水。飲用・洗顔・料理などに使われ、夏の冷たさの象徴。 - 氷柱(ひょうちゅう)
冷房のない時代に夏の室内を涼しくするために置かれた大きな氷。 - 涼し(すずし)
古語で「涼しい」の意味。夏の和歌に多用される形容。 - 夕涼み(ゆうすずみ)
日没後に風通しの良い場所で涼をとる、日本の夏の習慣。 - 涼み台(すずみだい)
縁側や庭に置く、涼を取るための腰掛けや座敷。風情ある暮らしの一部。 - 涼感(りょうかん)
感覚的に「涼しい」と感じること。言葉だけで涼しさを伝える文学的表現。 - 川風(かわかぜ)
川辺を通って吹く涼しい風。自然の中に感じる心地よさ。
❽ 暮らしと情景 ―― 夏の日常に溶け込む美しい瞬間
蚊帳を吊る風景、朝の涼しさ、夕暮れの物思い――夏の日々の中にある、ふとした瞬間の美しさをとらえた言葉たちです。
- 夏の日(なつのひ)
日差しの強い夏の昼間。日常的な季節描写。 - 夏の夜(なつのよ)
涼しく静かな夏の夜。虫の声や月明かりが印象的。 - 昼寝(ひるね)
暑さを避けて行う昼の睡眠。夏の習慣のひとつ。 - 日傘(ひがさ)
強い日差しを避けるための傘。装いとしても美しい。 - 虫干し(むしぼし)
湿気の多い季節に衣類や書物を陰干しする行事的作業。 - 行水(ぎょうずい)
風呂に入らず、水をかぶって涼をとる夏の習慣。 - 縁側(えんがわ)
家の外と中をつなぐ場所。夕涼みや家族の団らんの場として登場。 - 網戸(あみど)
風を通しつつ虫を防ぐ夏の工夫。日本家屋ならでは。 - 草むら(くさむら)
夏に生い茂る草の中。虫たちの隠れ家でもある。 - 水まき(みずまき)
打ち水と近いが、庭や植物に水を与える行為。生活の一部。 - 朝涼(あさすず)
朝のうちに感じる涼しさ。夏の一日の中でも貴重な時間。 - 昼下がり(ひるさがり)
日盛りが過ぎた午後の時間帯。静けさとまどろみを感じる言葉。 - 夕暮れ(ゆうぐれ)
日が沈む直前の時間帯。夏は空が茜色に染まる情景が美しい。 - 宵闇(よいやみ)
日が沈み、夜が始まる薄暗がりの時間。夏の静けさを感じさせる。 - 草刈り(くさかり)
生い茂る草を刈る夏の作業。労働と季節感が結びついた表現。 - 朝露(あさつゆ)
朝早く草に宿る水滴。夏の朝の清らかさを象徴。 - 夕焼け雲(ゆうやけぐも)
夕陽に染まった雲。夏の終わりをしみじみと感じさせる。 - 夜店(よみせ)
祭りの際に並ぶ屋台。食べ物や遊びが並び、にぎやかな情景をつくる。 - 虫除け香(むしよけこう)
蚊取り線香など。香りとともに夏を連想させる暮らしのアイテム。 - 蝋燭の火(ろうそくのひ)
停電や夜の祭りで灯される明かり。夏の夜の幽玄さを表す一景。
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